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電子機器によく使われる表示デバイスにもいろいろあります。ここではそんな表示デバイスの紹介をしていきます。

■カラーグラフィックLCD

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カラーのグラフィックLCDはいろいろな電子機器のモニターに使われています。一番目にするのはパソコン用のモニターだと思います。最近ではマイコン(MCU)レベルでもSPI通信などで制御しやすい2インチ〜3.5インチ程度の比較的小さいLCDが使われています。やはりモノクロのグラフィックやキャラクターLCDに比べ表示内容がわかりやすいものができます。

左の写真は2.2インチの LCDをパネルに取り付けたものです。2色で線を描いているデモ時の写真になります。

漢字表示したときの写真です。漢字表示は最低16×16ドットは欲しいところで、このLCDは220×176ドットありますので左の写真のよに32×32ドットの漢字でも十分に表示できますね。

 パソコンの入力画面ぽくしたGUI表示になります。このような表現をつかうとカスタムな電子機器にに慣れていない人でも違和感なく触ることができると思います。

カラーだと鮮やかなグラフィックイコライザーちっくな表示も可能になります。多様な色が使えるとレベルの強度などが非常に見やすく見間違いをしにくいメリットがあります。

システムステータスを表示するデモの画面になります。カラーグラフィック表示できると状態の把握もしやすくなります。

2.2inchカラーグラフィックLCDモジュールに関して動作デモをPICマイコンで制御したときの動画とPCからUSB経由でArduinoでの制御をしたときものの2種類の動画をyoutubeにアップしていますのでよろしければご視聴ください。

■モノクログラフィックOLED

モノクロのグラフィック表示器の1つとしてOLEDモジュールがあります。OLEDモジュールはバックライトが無くても表示できるので比較的消費電力が小さくなります。市販では0.91インチ、0.96インチぐらいのサイズから販売されていますのでIoT機器や教育用や開発用のマイコンボードで使われているものもあります。またI2CやSPIでコントロールできるものは電子工作でもよく使われています。2022.05現在、2インチ以上のサイズもものも安価に販売されてきていますので小さなIoT機器よりも大きな電子機器のモニター用でも使えるのではないかと思います。

左の写真は0.96インチのOLEDモジュールをパネルに取り付けたものです。ASCII文字表示の例になります。

グラフィックのいいところは漢字が使えるところですね。

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グラフィックですのでグラフィカルな表現も可能になります。

グラフや表を作ることも可能ですので判断しやすい状態モニタなどにも使えます。

OLEDモジュールに関して動作デモを1個使いのときとデュアルディスプレイ化したときのものの2種類の動画をyoutubeにアップしていますのでよろしければご視聴ください。

■キャラクターLCD

表示デバイスの中でもっともよく見かけるのがキャラクターLCDです。サイズはいろいろありますが16文字x2行、20文字x4行が多いようです。1文字のドットは8×16なのでオリジナルのキャラクタ表示機能を使っても漢字を表現するのは厳しいですが機器の状態確認などのデータ表示であればアルファベットと数字で対応できるのと制御が簡単な分、使い勝手がいい表示デバイスです。

基本的な表示文字は、ASCII文字になります。左の写真は暗い環境で20文字x4行のLCDにASCII文字を表示させたものです。

殆どのキャラクターLCDは日立製LCDコントローラLSIのHD44780もしくはその互換LSIを使っているLCDになります。このLSIは、8個のオリジナルキャラクターを書き込んで使うことができます。

左の写真は暗い環境で20文字x4行のLCDに標準のカタカナとオリジナルキャラクタで”℃”と”hPa”を作って表示させたものです。

キャラクターLCDの制御は3本のコントロールラインと8本のデータラインの計11ラインをマイコンに接続する必要があります。ただ最近は、I2C-Bus信号をパラレル変換するモジュールが実装されているものも多くLCDの表示スピードの能力的にI2C-Busからの制御で十分に早い表示切り替えができますのでマイコンのIOピンの使用数を少なくすることからもI2C-bus-パラレル変換のモジュール付きのLCDを採用するのがいいかと思います。

左の写真の赤丸部分がI2C-Bus-パラレル変換モジュールになります。

キャラクターLCDの動作デモで表示スピードのテストをしている動画をyoutubeにアップしていますのでよろしければご視聴ください。

■ドットマトリックスLED

ドットマトリックスLED。駅などの行き先案内や電光掲示板に使われているタイプを同じ表示構成のLED版になります。

8ドット x 8ドットの場合はアルファベット、カタカナ、ひらがな程度までの表示が可能です。漢字を表示させたい場合は16ドット x 16ドット以上があればいいかと思います。

ドットマトリックスLEDの構造を4ドットx4ドットで説明すると左図のようになります。

図内の左側が回路図、右側がLEDの配置図になります。

一番左側の上から2つ目のLEDを光らせたい場合その列の端子をGNDから電圧Vに切り替えて2列目の端子を電圧VからGNDに切り替えるようにします。

同様に光らせたいLEDの列と行を組み合わせて表示させたい内容のLEDを発光させるものがドットマトリックスLEDです。

ドットマトリックスLEDの動作デモの動画をyoutubeにアップしていますのでよろしければご視聴ください。

■7セグメントLED

7セグメントLED。もっともベーシックな表示デバイスの1つです。主に数字を表すことを目的としていますが7つのセグメントで知らないと読みにくいですがアルファベット(っぽい表示)を表すことも可能です。

よく”7セグ”と略して言われているのがこれになります。

7セグメントとは7つの部分に分かれていることを示します。

左の図のようにa〜gまで7つの部分に分かれていて独立して光らせることができるので7セグメントLEDというわけです。

また、少数点の部分も付いているものもあります。

小数点の部分はD.P.(=Decimal Point)といいます。このD.P.が付いている場合、セグメントが1つ追加されているので8セグメントLEDというのが正確だとは思いますが弊社でも”DPの付いた7セグ”と呼んでしまっていますね。

他に左図のようなセグメントに別れたLEDもあります。これはセグメントが14箇所ありますので14セグメントLEDと呼んでいます。

他にももっと細かく別れた“XXセグメントLED”もあるようです。

 

 

7セグメントLEDは、1桁(デジット)当たり8本の端子が付いています。LEDですのでアノード1本+カソード7本、もしくはアノード7本+カソード1本のどちらかの構成です。桁数が増えるとこの端子も同様に増えていきますので桁数が増えると一般的にはダイナミックドライブ方式にして制御する端子数を抑えるようにしますが、最近はI2Cインターフェイスを備えたドライバーICがついたモジュールも市販されていますので使用する制御ポートを少なくしたいときには有効なアイテムです。

7セグメントLEDの動作デモの動画をyoutubeにアップしていますのでよろしければご視聴ください。